2016年9月30日金曜日

うまくいくのも問題である

疲れる、て人間の基本なんじゃないかと思う。身体とか頭が疲れた日ほど、精神的には健常な気がする。

今日は疲れた。

ケニアに来て1か月と少しが経った。ここ数日感じていた微妙な倦怠感について考えたいと思う。

今回のケニア渡航はいつもと何が違うんだろうか。

ADEOという組織にいて、自分が「何者か」というのがハッキリしている気がする。何してるの?と聞かれると、「ADEOでインターンしている」と返す。すると、ある程度の人がそれだけで納得する。過去にも日本人が研修生として来ているから、ADEOもADEO周辺組織も、「若い日本人」がそこにいることに慣れてくれている。そこには、ある種の安心感がある。

これまでは、学校やその周辺の農村でウロチョロしている謎の外国人、だったと思う。当時は、何してるの?と聞かれたら、フィールドスタディだ、と曖昧に返していた。フィールドスタディってなんだ?(私も知らない笑)と怪訝な顔をされる。最初に怪訝な顔をされるのには慣れている。一生懸命説明して、少しずつ私の存在を理解してもらう。一人で全部やらなきゃいけない状況は、それなりに大変で、毎日それなりに疲れていた。

だけど、「うまくいかない!」って思ってるときは、実はすごく前向きなんじゃないかと思う。うまくいかない!て分かってる時点で、自省してるし、どうしたら解決できるか考えようとしてる。

でも、最近の私のように、なんとなくのんびりやってたら、「うまくいかない!」と焦ることもなければ、解決に向けてがむしゃらに奮闘することもない。ここでの人間関係も私が培ったというよりは、これまでの日本人研修生が培ってきたものの上に乗っかってるだけで、私自身が何をしたのか感じにくい。ADEOという組織のなかにいることに安住して、結果として、微妙な倦怠感に包まれることになる。


そういうわけで、何がどう変わるわけでもないけど、ここ最近の自分のもやもやの原因が分かったので、今日は進歩の日とします。

2016年9月28日水曜日

今日は愚痴です

12月1日は、World AIDS Dayらしく、ケニアでは47県全てで、それぞれ催し物があるみたいです。ブシア県もその準備に取りかかっていて、ADEOブシアからはボスが秘書として活動に関わっています。

今日はボスについていって、3回目のミーティングを見学させてもらいました。12月開催なのに、9月末に3回目って結構大掛かりなイベントなのかなと思います。

全体で1時間くらいのミーティングだったんですが、うち20分くらいが「どうやったら皆がミーティングに来るか」に費やされていました(笑)。出席率が悪いのです。解決策として、ありがちですがチャイかソーダを出す、てことで合意していました。なんかそういう問題なのか?と思いました。チャイやソーダみたいなご褒美で釣るとかではなくて、責任感の問題ですよね。てか20円、30円くらいのチャイやソーダぐらいで来るんなら、はじめから来いよ、と思います。小学生ならまだしも、いっぱしの給料と所得のある人たちです。

そして私が気になったのは電話です。結構いつも気になってることなんですが、電話のマナーがよろしくないです。あくまで私目線ですが。でも、会話中、食事中、仕事中、公共交通機関で移動中、いつでもどこでも電話電話電話。しかも大音量の着信。ケータイのマナーモード機能を使っている人がいたら教えてほしいくらいです。

ミーティング中も、ちょうど意見を話しているとき、その当人に電話がかかってきて、しかも電話にでるんですよ。「いま会議中だから後でかけなおす」という人はまだしも、そのまま電話でしばらく話し始める人もいます。そうなるとミーティングの議題は進みません。

のんびりした空気とか寛容さとかはケニアの魅力だと思うんですが、ちゃきっとするところではちゃきっとしてほしいです。

2016年9月26日月曜日

雨とウジ

雨とウジ、私がケニアで安心できるものです。

雨は音を聞くだけで心穏やかになります。そして雨が降るとしばらくシャワーの心配をしなくていいです。

ウジは穀物が材料のどろっとした飲み物です。最初は嫌いでしたが、栄養取れてるな~てゆう気分になれる数少ない食事なので積極的に飲むようにしています。
というのも、こちらで気になるのはビタミン不足と油の取り過ぎ。栄養取ろうと思って、野菜炒め(ほぼキャベツ)を食べようにもテッカテカのギットギトです。
料理に関して付け足すと、こっちの人たち本当に器用にナイフを扱います。基本的にまな板は使わずに空中で全てを完了させるんですが、キャベツの千切りさえも空中でやっているのを見ると、手を切らないかハラハラします。

脱線しましたが、
そんな今日、夕方に雨が降り始めて、私はウジを飲みながら、のんびりしていました。

すると、白人が5人くらい現れました。驚いて凝視してしまった。外国人が!いる!!
ブシア市内ならまだしも、こんな田舎に、こんないっぱい!と驚きました。
久しぶりに聞くケニア訛り以外の英語の発音が新鮮でした。
神父の育成プログラムでアメリカから来たみたいです。
2泊だけみたいですが、あえてナンバレに滞在するって渋い。

2016年9月24日土曜日

「途上国」と「先進国」

この言葉、便利だけど、あまり好きではないです。

なにが妙かって「開発」だとか「発展」の方向は、それぞれ違うでしょ、て思うのです。近代化理論はもう古い(と思っている)し、全ての国がアメリカ型(というか「都市」型?)の「発展」を目指すのは変な話です。なにを持って、この国は「発展している」国、あの国は「発展した」国だなんて決めるんでしょうか。「発展」は、それぞれの国や地域、社会の文脈で考えれば良いことだと思う。同じ基準で、世界を区分して、「途上国」、「先進国」と分けるのはなんか気に入らない。

ついでにゆうと、日本国内の福祉とか教育の政策を語るとき、よく比較の指標をOECD諸国に限っているのも気に入らない。OECDだけで比べようとする発想こそが貧しい。と突っ込みをいれたいですね。

だけど、なにが歯がゆいか、というと、ケニアの人たち自身が、この言葉を使って自分の国を批判し、しかも日本がうらやましい、と表現することが少なからずあることです。「日本は発展した国だ。だってケニアの車のほとんどは日本から来ている。ケニアはまだ遅れているから」といった感じ。

もちろん、私が日本人であることを知ったうえでの発言なので、お世辞的な要素も含まれてると思います。
それでも、なんだかな~という気分になります。



そういえば今日スイカの種を克服しました。
随分とスイカを食べるのが楽になりました。

2016年9月22日木曜日

ボダボダとピキピキ

便宜上、
ボダボダ=自転車タクシー
ピキピキ=バイクタクシー
と区別します。

私はよくピキピキに乗って移動してるんですが、今日初めてボダボダに乗ってみました。

ボダボダって、要は自転車の2人乗りです。なので明らかに運転する彼に負荷がかかると分かるし、特に坂道にさしかかると、力を入れてこいでる感じが直に伝わってきます。

ボダボダはピキピキよりも安価で利用できます。
悠遊とバイクをぶっとばすピキピキの兄ちゃんよりも、坂道を終えたボダボダのおっちゃんは明らかに疲弊しています。
それでもボダボダがピキピキより安いのは、私たちはサービスに対価を支払うからです。
ボダボダで20分のところを、ピキピキが10分でいくのだから、
ボダボダのおっちゃんの方が疲れてても、ピキピキの兄ちゃんに高く支払うのです。
彼らの努力量は価格に反映されません。

もちろん、ピキピキ運転手は、燃料を購入しなきゃいけないし、多くの場合バイクは借り物でレンタル料を毎日支払わなければなりません。彼らは赤字になるリスクを負っているともいえる。

リスクが高いものほど、成功報酬が高いのは、そりゃ世の中の常識かもしれません。
だけど、リスクを負えないほど切迫した経済状況にある人だって大勢います。

そんな社会で、
より疲れた人が、より稼げないなんて、
それはやっぱり不条理ではないか、と思います。

2016年9月20日火曜日

はたらきかた

一応オフィスアワーは8時始業で、私は9時にくればいいといわれてるんで、9時に出勤するんですが、いまだ9時にオフィスが開いていたことがありません(ブシアオフィスに来て4週目ですけどね)。鍵はADEOスタッフが持っているので、誰かが来ない限り私は中に入れません。
最初の日とかは、電話かけてたんですが、もうあきらめました。
どうせ開いてないんだろうな、と思いながら、それでも9時に来ている私はなんだろう。
真面目だなあと思う。

そんな今日。ボスの登場は10時半。見るからに体調悪そう。全力で体調悪そう。。
とりあえず朝の挨拶「調子どう?」と声をかけます。
すると、「体調わるい。昨日からマラリアなんだ。あとで薬もらいに行く」とのこと。
しかしなぜか先週のムソマでの活動を話せといわれて共有し、プロポーザルの作成にあたって今ある問題点を列挙し、ボスと私が、お互いに今後すべきことをリストアップ。という、なんとも真面目で実のある議論が繰り広げられる。

普段それほど仕事熱心というわけでもないのに、なぜマラリアのときに無理してオフィスにきて、しかもいつもより真面目なのか。。いや~ほんとう謎ですね。
てゆうか逆境にこそ強いのかな、しんどいときこそ頑張りたい気分になるのかな、と思いました。

私だったら、オフィスアワーが8時なら毎日ちゃんと8時に出勤して、マラリアにかかったら、たっぷり1週間くらい休みますけどね。

パワーのスイッチは人それぞれで、面白いなあと思います。

2016年9月19日月曜日

プロの生活を目指す

少しずつ、自分に出来ることが増えてるのが嬉しい。

ちっぽけなことだけど、いまだに電話は苦手だったりする。私の英語は基本的にデタラメで文法が適当なんですが、電話だと声だけを道具にものごとを伝えなくちゃいけなくて、だから緊張する。
だけど、電話を使って交渉したり、頼み事をしたり、そんな苦手なことを、少しずつ重ねてちゃんとできていくのは実感できるし、とても嬉しいです。

スマートに、マタツ(乗り合いのミニバス)でお金が渡せたとき、よっしゃー!てなる。今日はそうだった。
マタツだと、車掌がさりげないタイミングでお金を徴収し始めて、「え、みんないつ払ったん?」てくらい無音でやりとりがなされる。今日は、車掌につんつんとされて、ささっと金を払ってささっと釣りをもらうという一連の流れを無言で華麗に成し遂げることができて、ちょっとプロになれた気がした。今までで一番よかった。

農村にいくと、果物にせよ乗り物にせよ、値段はきちんと決まっていなくて、商品の状態や売り手の気分、買い手の懐具合によって微妙に変動する。そんなところで、How much?とか聞いてるうちは、アマチュアだと思っている。「私は相場知ってますよ」的な雰囲気で、予想よりも少し多めにお金渡して、「はい、おつりください」という顔で待つ。すると、だいたいちゃんと適正価格で釣銭が返ってくる。これがプロの道だと思っている。

もちろん少々ぼったくられることもありますが、若干上乗せしたぐらいのムズング(=外国人)価格なら良いかなと思う。

より多くを持つ者がより多く供給する、という「分配」のメカニズムは農村経済に息づいていて、これを「情の経済」と呼ぶらしいです。

2016年9月15日木曜日

アボカド

昨日のブログは真面目に書きました。
というかちょっとばかし落ち込んでいました。

気を取り直して、今日はしょうもないこと書きます。


私は基本的に、野菜が食べられません。アレルギーとかではなく、ただの好き嫌いです。特に、ピーマンをはじめとし、色が濃くて主張の激しい野菜は嫌いです。もやしとかキャベツ、白菜のような控えめなタイプなら好んで食べられます。

そんな私がケニアに来て克服した野菜がアボカドです。以前ナイロビに他の日本人と滞在していたとき、アボカドに醤油をかける、という食べ方があることを知りました。なんと美味しいこと!

アボカドって、好きになるまえは見向きもしなかったですが、好きになると、かなり高価なことに気がつきました。日本だと、ちっこいのでさえ100円前後しますよね?トマトも大学院に入って克服したんですが、これも実は結構高いですよね、驚きました。せっかく食べれる野菜が増えても、結局もやしとかキャベツが安いので、食生活に変化なしです。

アボカドに戻りますが、こっちでは季節にもよるみたいですが、今は1つ15円くらいです。
で、食べ方が少しぎょっとするんですが、私のお邪魔している家庭では、
一つ目に、ざく切りにして米と混ぜ合わせて食べる。食べ合わせは悪くないけど良くもない。
二つ目に、食後にスイカやバナナと並んで出てくる。まるでフルーツ。

私はアボカドそのものが好きってゆうか、アボカドに醤油をかけて食べるのが好きだなと思いました!

もうひとつ余談ですが、アボカドティーってのがあります。少し前に日本のダイエット番組かなにかで見たんですが、アボカドの種を切って(意外と切れるもんです)、湯で煮ると、お茶になります。そのテレビによると、アボカドティーは、消化にもお肌に良く、美容とダイエットに最適とのことでした。そこで、こっちのママにもアボカドティーのことを教えました。すると、ママがご近所さんにも教えたみたいで、すれ違いざまに、「アボカドティーいいわね、おかげで肌が良い感じよ」と近所のマダムに声をかけてもらえました。

お役に立てて良かったです。

結局、異文化交流のミソは、すでに生活の中にありながらも見えにくくなっている価値を発見することにあるのだと思います。

2016年9月14日水曜日

誰が支援を受けるのか

私はケニアが好きでケニアに来てるけど、
これまで、開発、支援、協力、そういった言葉で語られるものの多くを避けてきました。

なんで、その村なのか?
「HIV陽性者が最も多い村だから」

開発とか、支援とか、協力とか、そういった分野では、こういうことがよくある。

一つ目に、分かりやすい、ラベリング。
二つ目に、「最も」どうであるか、ということ。

一つ目、ラベリングについて。
例えば、「HIV陽性者」、「孤児」、「難民」、「障害者」、「少数民族」、などなど。
こんなラベルを貼っつけたような分かりやすい「脆弱性」。だけど、彼らの抱える困難はラベルを張ってカテゴライズできるものではなく、もっともっと個別具体的で質的。そして、ラベルのない「ただの貧しい人」が、たくさんいるのに忘れてしまう。

二つ目、「最も」どうであるかについて。
例えば、HIV陽性者が「最も多い」村だから。じゃあ2番目に多い村は?3番目に多い村は?ということになる。
「最も多い」村を選択し、そして介入することによって、新たに不公平が生じる。効率性が重視されると、やっぱり見えなくなるものがある。


「困っている人」を分かりやすく発見しドナーにアピールしなきゃいけない援助の現場では、支援する対象者が、「選ばれる」。そして支援の実現可能性が問われる。だけど、実現可能性がある時点で、その場所は既にある程度しんどくない。


必要性は、分からないわけじゃない。
援助や支援は、すでに市場経済の一部になっているし、今さらこれらの全てを批判しても仕方がない。

なんかでも、やってることと考えてきたことが矛盾しすぎてる気がする。

プロポーザルを書くこと自体の是非は、考えると終わらなくなると思うので保留している。
でも、開発、という介入に伴う暴力性とか、もっとマクロに俯瞰したときに見えうる問題点を、見ないようにしているだけで、なんか結局矛盾だらけな気がする。

机上で考えて批判するだけではなく、自分でやって批判するという点で、意味はあると思うけど、
なんともいえない微妙な感情がある。

2016年9月13日火曜日

アルフォート

アルフォートって美味しいですよね、なんか思い出すと無性に食べたくなってきました。
私は、ウガリ含めこっちの食事が結構好きなので、日本食が恋しくてたまらないことはないですが、やっぱり日本のお菓子は恋しくなります。日本のお菓子は、どの国のよりも繊細で美味しいと思う。

ところで昨日は、ケニアは祝日でした。イスラム教の犠牲祭です。
なのでADEOオフィスもお休みでした。学校も。
朝8時ごろには、結構な人数の子どもたちが、間違えて登校して、帰宅しているのを見ました。
ムスリムでない人にとって、祝日かどうかを知るには、ある程度のリテラシーが求められるんですね。
カレンダーとか、新聞とか、テレビとか、そういった情報源が無いと分からないことなんだな、と思いました。

そして今日は、急にボスにスイッチがはいったみたいで、
テキパキと仕事をこなして、
今後の私のスケジュールまで週単位で考えてくれました。
あと危機管理とかにも気を使ってくれました。
ここへきて初めてボスっぽい感じでした。

そして今日は初めてブシアのスタッフ4人全員がオフィスに出勤していました。

うん、なんか見通しがたってきた感じがする!

と、なんだか、とりとめのない更新になりましたが以上です。

2016年9月10日土曜日

ホタル

ケニアってホタルいるんですよね、知ってました?
というか私も、昨晩初めて見ました。

あの光の色と点滅、まさか、ホタル?
と思って、驚いて凝視していると、
「ミク、初めて見たの?それ虫だよ。夜になるとよくいるよ~」と言われました。

何に驚いたかって、
ホタルがケニアにいることよりも、
ホタルってキレイなとこにしか生息できないんじゃなかったけ!?ということ。

私の地元は、かなり田舎で、田舎あるあるかもしれないですが、自慢できることといったら豊かな自然とホタルです。ホタル祭りというのも開催されていて、初夏の風物詩となっています。

ホタルはキレイな川にしか生息しません、なのでキレイな自然を守りましょう、的な理解だったんですが、

私がケニアで見たのは、川(しかもドブ色の汚い川)からは3kmくらい離れた道路沿いの草むらで、さらにゴミのポイ捨ても激しいところ。
日本のと違って、点滅の仕方も荒く、品がない感じでした。これみて涼もうという気持ちにはならない。
ちょっとショックでしたが、ホタルも、この地域に適応して、たくましく生きているんだなと思いました。

私も見習って、たくましく生きていきます。

2016年9月9日金曜日

オフィス内の「共生」

まず、どうでもいいことを2つ。

一つ目、
今日ようやく会えた4人目のスタッフが、思いのほかイケメンだったのでちょっとテンション上がりました(笑)

二つ目、
ブシアオフィスのボスは陽気な人で、妙なタイミングで歌ったり踊ったり笑ったりと落ち着きがありません。
今日は「笑うと若くなれるんだぜ!!」と言って大声で笑っていました。
そんな陽気な彼の言動もですが、他のスタッフが彼を完全に無視して真顔なのが余計に面白いです。


そんな今日は、ドナーにレポートを提出する締め切り間近で、かなり真面目にお仕事をしてました。

昨日はムソマからオフィスに寄らずに帰ったんですが、なんとボスともう一人のスタッフが22時まで残業してたとのこと。にわかには信じられない。でも、かなり眠そうなので本当なんだと思いました。
そもそも残業に追われたのは、データの収集が遅れたからで、それなら先週のオフィスが停電してたときにデータ集めに行っとけば良かったのに、と思いましたが。

締切間近といえど、容赦なく停電が襲ってきます。
先週ほど長時間の停電はないですが、停電したり戻ったりの繰り返し。
オフィスに一つあるパソコンはデスクトップなので、停電のたびに作業中断。
停電すると、「ピーーーー!」と電子音がなるんですが、
音とともに一瞬みんなが息をのむ。(私はここでつい笑ってしまう)
「へ~い、これがケニアさ」とスタッフ落胆。

調和がとれてるな~と思うのは、
誰かがイライラすると、誰かが冗談を言って和ます、というところ。
誰かがだらけてると、誰かが頑張っている、というところ。
役回りが固定化してるわけでなくて、誰もがどの役割にもなってるところがすごい。
まあもちろん個々の性格もあるんだけど。
完璧じゃないことを容認し合っていて、もちつもたれつ。
これ「共生」の一つの形なんじゃないかと思う。

ちなみに私の大学での所属は「共生」とご縁があって、「共生」社会ってどうやったら実現できるのか、とか、そもそも「共生」ってどういう状態なのか、そういうことを議論したり考えたりする機会が多いです。

なのでそんな切り口からも今回の研修を位置づけることができたら良いな~と思っています。

2016年9月8日木曜日

ムソマ、感想

今日は、結核プロジェクトのフィールドめぐりの最後の日だったんですが、急きょムソマという村に行くことに。
ムソマ村は、ADEOと10数年?協力関係にある村です。

ムソマ村では、HIV関連の死亡に伴う孤児が多く、村内の人びとで協力し合いながら、この孤児らを支援する自助グループが組織されています。
この自助グループに、日本からADEOを通して支援が届いているという関係。
ただし、現在は支援の多くが滞っている状況。

今日は、このムソマに急きょ、しかも私ひとりで行くことになりました。

今日はとりあえず自助グループの人たちから話を聞いて、村内の家を何軒か訪問してHIV陽性者の方と話しました。

村内を練り歩いて家を訪問して話を聞く、ということは別の村でもやったことがあるんですが、ムソマで驚いたのは、話慣れしているということ。

私がこれまで調査に行った村では、1回目の訪問時には、私も相手も緊張していて一問一答だったり、あんまり立ち入ったことは聞けない感じなんですが、ムソマでは、私が質問をするよりも前に、一定程度の情報をざーっと話してくれる。

外国人が来れば支援が届くという期待が、最近連続して裏切られてきた、という不満を訴える一方で、
外国人はただここに来て何かを約束してくれるけど守ってはくれない、という諦めも垣間見えた。

「援助漬け」というよりは、もっと「したたか」な印象を受けました。
「本当に支援がほしい」という苦しさよりも、「本当に支援がほしいという苦しさ」を演じている、という印象。
演じながら、腹の中では、ちょっと来ただけの外国人には期待していない、という感じがしました。

まあ、それはそうだろうな、と思います。
まだまだ私も1回目なので、いろいろ見えていません。

ともあれ、ADEOとムソマ村のコミュニケーションがちゃんと取れていないのは何故?
ムソマ村に拘っているのは、ADEOというよりも日本人なのかな、と思いまいた。

今日のところは以上です。
また来週からムソマには足を運びたいと思う。

2016年9月6日火曜日

バイクで田舎

関係ないですが、「田舎」って漢字、かなり日本的だな、と思います。
「農村」とか「漁村」も。これだから、Ruralの邦訳が難しいのです。
牧畜民の暮らす「田舎」は、なんて訳せば適切なんですかね?

なにはともあれ、今日から3日間、結核プロジェクトのデータを収集するために、ブシア県内のいろいろな地域の病院をめぐります。

田舎ではモーターバイクで移動することが多いのですが、今日は8時間くらいずっとバイクに乗っていました。

運転してるスタッフは、ラフロードなので大変そうですが、乗ってるだけの私は、ただただ快適でした。

私が今住んでるところも、田舎だと思ってたけど、やっぱり本気の田舎はもっと本気で田舎でした。
そしてバイクですら行けれないようなところに、もっともっと本気の田舎があるんだろうと思います。

もちろん生活は楽ではないだろうけど、家の木陰に椅子出してのんびりしてる人たちを見かけると、外聞や貯蓄など妙に気にすることなく、ああゆう田舎で暮らしたいな、という気分になります。

どんな田舎でも、学校は至るところにありました。
初等学校(小1~中2)はもちろん多いですが、中等学校(中3~高3)も思った以上に多かった。
政府は今、全ての小学校の近隣に中等学校を建設するよう政策を進めていますが、初等学校と併設している新しそうな中等学校が随分ありました。
そして、大学も。かなりの奥地で、ナイロビ大学の文字を見たときは本当に驚きました。こんなとこにナイロビ大学が!!もちろんブランチキャンパスですが、やっぱり教育機会の普及っぷりは半端ではないです。


明日も早起きです。

2016年9月3日土曜日

ママの服

今日は、こっちでお世話になっているママがプレゼントしてくれたワンピースを着て出歩きました。

たぶんこのブログにも今後「ママ」が登場します。
ママは、私が学部のころに知り合った友達のお母さん。いつもケニアに来るたびに娘のようによくしてくれます。
ちなみに「ママ」はスワヒリ語で「お母さん」。「お父さん」は「ババ」だけど、「おばあさん」は「ビビ」。お姉さんは「ダダ」で、お兄さんは「カカ」。ややこしいですね。

そんなわけで今回もママにはとてもお世話になっていて、夜ご飯もママの家で食べさせてもらっています。
ママは、服を作ったり修理したりと、仕立屋さんの仕事をしています。

日本では黒とか紺の地味な色の服を着ることが多い私ですが、こっちの女性は、赤!!!に黄色の花!!!!とか、緑!!!!!に青の何か!!!!!!と、とにかく原色を用いた派手な色の服を着ています。

私がもらった服も、青!!!!に黒の花!とピンク!!!!に青の何か!の2着。
ちなみに好きな色聞かれて、青って答えたので、どちらにも青を入れてくれたのです。
お仕事が忙しい中、わざわざ素敵な服を作ってくれて、とてもとても嬉しかったです。
ただ、この派手な色が着こなせるのか、という問題。

ちょっと気恥ずかしいんですが、今日は、青!!!!に黒の花!を着ました。
鏡を見て分かります。明らかに服に着られている…。これ、、似合って、、ないよな、、、着るのやめようかな、でもせっかく貰ったしな、、、という感じで、

ともあれ、この格好でママの家に行くと、ママは「素敵よ」とほめてくれた。
そして、これまたいつもお世話になってる近所のマダムが遊びに来て、

マダム「あっら~ミク、その服すてきね!!どこで買ったの?キスム?ナイロビ??」
私(照れながら)「ママが・・・」
マダム「ママが!作ったの!!あっら~本当に素敵よ~~~」と言いながらママをつつく
ママ(照れながら)「ありがとう」
マダム「ミク!ちゃんと立って、よく見せて!(よく見る)あ~本当に素敵ね。」

うん、そうだ、服は素敵なんだ、積極的に着よう、そう思いました。
似合ってるかどうかは気にしないのです。

2016年9月2日金曜日

オフィスの電気と仕事のスイッチ

フィールドオフィスの初週が終わりました。
なんと!今週毎日、オフィスアワーに停電が起こっております。
謎なんですが、ちょうど朝8時とか9時から停電が始まって、18時とか19時に復旧します。

とにかく今のところ、ほとんど毎日、停電しています。
おかげで、もはやスタッフが全然来ていません。
ボスは毎日来てるんですが、「あ~今日も停電か」と言いながら、だらだらしています。
だらだらし続けて、昼ぐらいにオフィス閉めて帰宅。。

初日は停電を楽しんでるというか、むしろ停電にかこつけて仕事をサボってる感じでした。
そして一言、「No power, no work.」。
電気がないからすることない、って意味で言っています。
それよりも文字どおり、やる気がないから仕事がないんだよ、て心の中で思います。

しかし、自家発電はあります。

田舎での停電は日常茶飯事ですが、そういったときのために、病院とかホテルとか、ある程度の施設では、ジェネレーターという自家発電装置のようなものを持っています。

ADEOにもジェネレーターはあるんだけど、そのへんに投げたまま。

電気がないから暇だなあ~。は~あ退屈だなあ~。

てボスがぼやいてるから、ジェネレーター使ったら?と言います。
すると「燃料が高いからダメだな。1リットルで20分しか動かないんだぜ!」とのこと。

おかげでパソコンのトレーニングに来ている若者も、することがなくておしゃべり。
「彼らはすぐ来るのをやめちゃうんだ、だって電気がいつ来るか分からないから」とスタッフもぼやく。

ううう~ん。ここは、ナイロビではなくてフィールドオフィスで、
プロジェクトベースでお金が動いているNGOで、
運営費は節約しなきゃいけない、のかもしれない。

だけど困難とか問題とかは、どんな仕事だってあるわけで。
NGOの性質(ファンドがないと動けない)を理由に困難を解決する努力をしないのは駄目じゃないか。

というのが初週の感想です。